2020.11.01
ふっと笑顔になれる、本当にあった4つのお話し、あったかい体験談
今日は、結婚式で司会者さんが体験した、感動の小さなエピソードを4編ご紹介します。
(司会:飯塚さんの体験)
再入場の時に、まずは新郎が扉から入場。続いて新婦は階段上から入場でした。
その際、新婦へのサプライズでガラスの靴のプレゼントがありました。
実は、新婦は幼い頃お母様からガラスの靴を片方プレゼントされました。
その時に「もう片方は将来結婚する人から受け取ってね」とおっしゃったとのこと。
そして、結婚式当日、もう片方のガラスの靴を手に持ち、一段一段階段をのぼる新郎の姿がありました。
新婦にガラスの靴が渡された瞬間。新郎新婦の笑顔が素敵だったのはもちろんのこと、お母様が目を細め二人の姿をご覧になっているのが何とも印象的でした。
素敵なパートナーと幸せになって欲しいと、娘のことを想い続けたお母様の夢がかなった瞬間だったように思います。
(司会:なみひらさんの体験)
数年前、お孫さんがいらっしゃる新郎新婦を担当させて頂いたことがありました。
実際にご結婚なさったのは、披露宴当日から遡ること10年前・・・。
その時は新郎の親御様にご結婚を反対されてしまったお二人でした。
当時、3人のお子様がいらっしゃった新婦と初婚のひとりっ子の新郎。
いきなり3人の父になることを親御様は不安に感じてしまったのかもしれません。
でも、お二人の気持ちは変わらず入籍をされお子さんにも恵まれました。
しばらくすると今度はご長男が結婚され、お二人にとっては初孫となるお子様が誕生したのでした。
幸せな日々を過ごす中で、結婚式をしなかったことだけが心残りだったそうですが、するからには両家の親御様に祝福して欲しいと雪解けの日を待ちわびていらっしゃいました。
そんな中、新郎の親御様のお気持ちに変化があり、10年越しの結婚式が実現することに・・・。
お二人はもちろんですが、事情をご存知の上でずっと見守って下さっていたご友人の喜びにも溢れていました。
ちなみに、お二人の末っ子さんで当時小学生だった娘さんのピアノ演奏で入場!
スピーチはご長男、余興はお子様全員参加でお孫さんもご一緒に歌を披露。
家族愛に溢れる結婚式になりました。
もちろん、新郎の親御様も笑顔で見守って下さいました。
ご結婚から10年の月日が経っていましたが、最高のタイミングだったのだと、思いを巡らす披露宴となりました。
(司会:西井さんの体験)
どちらかというと普段から寡黙な新郎。
結婚式に夢を持って当日を楽しみにされている新婦。
新婦は、サプライズしてほしい、プロポーズされていない...と寂しく思っていたようで、お打ち合わせでも、新婦は、「司会者さんからも言ってくださいよー」と、軽い感じでお話しされました。
と、その時、新郎は新婦に「やめてほしい・・・と、ひとこと」その場はなんとも言えない空気がながれてしまいました。
ところが、当日、新郎は新婦に内緒で、手紙と花束をご用意されたのです。
突然、披露宴の中で、新婦に気持ちを伝えました。
「自分は、普段なら絶対こんな事はしない、しなくてもいいと思ってた。」
「でも、それは違う、とある時 思いました・・・新婦が幸せではないからです。」
「きちんと愛してる、ありがとう を、言えるようになりたい」と誓ったのです。
( 一生プロポーズしなかったと言われ続けるのも・・・辛い・・・とも。会場からの笑いもとっていました)
そして続いて、新郎は、新婦の元にひざまずいて、プロポーズ。
新婦も、親御様も、友人も涙を流していました。
普段はなかなか言えない事が出来てしまう披露宴って、いいなとあらためて思いました。
(司会:細野さんの体験)
衣装に特別な想いのあった新郎新婦のお話しです。
ご披露宴の入場は和装姿だった新郎新婦。ご新婦は打掛でご登場。
白無垢ではなく打掛を選ばれたのには「帯」に理由がおありでした。
学生時代お世話になっていた恩師の方が、呉服屋の女将さんで成人式の日に帯を見立てて頂いたそうです。
「結婚式でもこの帯を身につけたい だから、打掛を選びました」と話してくださったご新婦。
その恩師の方もご列席くださっており新郎新婦のご登場の際にこのエピソードもご紹介するととても嬉しそうなご様子でした。
きっと親御様にとっても成人式の日からご成長されたお嬢様のお姿には感慨深いものがあったことと思います。
そして、航空自衛隊としてご活躍のご新郎も、再入場後の新郎ご自身の衣装を、楽しみにされていました。
特別な日にだけ身につけられる「儀礼服」先輩や同僚の結婚式で見ていた新郎としての装いに「ついに自分もこの日がきたんだな」と感じられたそうです。
もしかすると、ご新郎のお姿をご覧になられた職場の後輩の方も昔のご新郎と同じ想いを
抱かれたかもしれません。
憧れていた衣装を身につけるという想いを叶えられたお二人のお姿から、喜び・笑顔が広がりそんなお二人のお姿がまた誰かの夢に繋がる。
結婚式のそんな瞬間に関われることは司会者として楽しみの一つでもありますし、普段なら出逢えないような方々の人生に触れる事ができるのは役得だな(笑)とも思います。
そんな事を考えていると、色々な人の気持ちが繋がる結婚式は、やっぱりとても素敵だなと
改めて感じました。